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PACIFIC PARADISE [アナログ盤]

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このアルバム「太平洋パラダイス(PACIFIC PARADISE)」が発売されて25年になる。1983年のことだ。

随分時間が経ってしまった事を思うと・・・歳取ったなぁ〜って痛感しますね。

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表ジャケット。コンセプトはフリーペーパー。

いろいろ細かく調べようと思ったのだが、25年も前の話だし・・・
このレコードの話題すらネット上では見つからない。
自分の記憶の範囲でしか紹介できませんが、お付き合いください。

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裏ジャケット。参加ミュージシャンの写真とスタッフも・・・

このレコードが制作された経緯を考えると・・・
当時としては結構大きなプロジェクトで、斬新な「企画モノ」だったと思う。

発売は前述の通り1893年。
CBSソニーからのリリース。
近年よくある日本サイドで企画されたコンピと大きく異なるのが、
「全て、新録音のオリジナル」であること。

80年代以降、日本で企画され海外の著名なアーティストによる 日本人のカヴァー集のようなものとは訳が違うのだ。
参加アーティストも誰でも知っているビッグネームではなく・・・
知らない人にはまったく興味を魅かないメンツである。

反面、ハワイアンミュージックや、当時「サーフロック」などと言われたジャンルが
大好きな人には「信じられない」内容の濃さである。

参加ミュージシャン(収録順)
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●マッキー・フェアリー
●デニス・グラウ
●カポノ・ビーマー
●ブラザー・ノーランド
●ヘンリー・カポノ
●マラニ・ビリュー

マッキー・フェアリーとマラニ・ビリューは元カラパナのメンバー。
カポノ・ビーマーは、ビッグウエンズデーのサントラの話にも出た
ケオラ&カポノ・ビーマー
ヘンリー・カポノは70年代のハワイを代表するデュオ、セシリオ&カポノ
ブラザー・ノーランドは日本での知名度こそ低いが、
早くからレゲイやスカなどの音楽を取り入れ、
ジャワイアンやジャムバンドの構築を独自に築いたプレイヤーだ。

このメンツ、接点がありそうで以外に無いのがおもしろい。組み合わせが妙だから
下手したら散漫な企画倒れに終わりそうであるが・・・・
ここにも大きな仕掛けがあり、重要なキーマンが2人いる。それが・・・
カマサミ・コングとニック・カトウである。

カマサミ・コングと聞いて懐かしいって思ったお父さんやお母さん!そう「KIKI」なんですよ。

彼は元々オハイオ出身のDJで76年からハワイのAM局「KIKI」で人気DJとなる。
なんと今は日本に住んでいるらしい。
そんなカマサミ・コングの軽快なDJが曲を繋ぐ。
かれはこのLPのなかで余すところなくハワイの魅力を細かく紹介している。
観光ガイドのように・・・

そしてもう一人がニックカトウである。
1973年よりハワイに住み、フォトグラファーの傍ら、ヘンリー・カポノやピーター・ムーンバンドの制作にも関わるレコード会社も経営。
日本の出版社から写真集「MY HAWAII」を発売。1983年のことだ。

そうなんです。レコード会社に出版社、ハワイの観光局、航空会社等で一丸となり
ハワイ観光をアピールする「宣材」の要素もあったのです。
しかし、そんなことを感じさせない新録音の新曲はどれも光輝いています。

アルバムは・・・・
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こんなコンセプトで分けられています。

全部紹介しても音源が誰も知らないのが辛いので(笑) 数曲ピックアップします。

A-1
マッキー・フェアリー「グッドタイムス・バッドタイムス」
オープニングをコングの軽快な喋りとともにつとめるマッキー。
良質なAORナンバーだ。(AORと言っていいのか疑問だか)
カラパナの運命はサーフィン映画のタイトル曲によって決定づけられた
「サーフ・ロック」のイメージが強いが、志は高かった。
昼間の太陽を連想させるものより、ムードのあるナンバーが多かったのも
方向性を物語っていると思う。
マッキー・フェアリーは1999年、ドラッグの常習で収監されていた
刑務所で自らの命を絶っている。残念な話だ。

A-3
カポノ・ビーマー「パイプライン」
80年代に入ってから兄弟は進む方向性が変ったのか、単独活動が多くなります。
兄のケオラは伝統的なスラックキーギターと共に、あの独特の甘い声を活かした
歌モノ中心になり、弟のカポノはスラックキーを活かしつつも、よりグローヴァルな
世界へ・・・どちらかと言えがイージーリスニングっぽくなったかな?
ゴンチチみたいな感じとでも言ったらいいのかな?
しかし、ビーマー一族に伝わる伝統のフレーズはキチンと弾いています。

B-1
ブラザー・ノーランド「ココナッツ・ガール」
最初に聴いた時は違和感ありましたね。ハワイの匂いがしない・・・なんてね。
しかし、これが当時最もクールは「ジャワイアン」だったわけで。
リズムは完全にウラですし、歌い方にも毒があった。
B面のラストを飾る名曲と同じ人間が歌っているとは思えなかった。

B-3
マラニ・ビリュー「ソー・ロンク・トゥ・ザ・シティ」
タイトル通り、センチメンタルな名曲である。ある種ビーマーズの
「ホノルル・シティ・ライツ」にも通じるものを感じる。
ハワイという観光地は・・・一種独特の去り難さがあるような気がします。
滞在日数に関わらず、訪れた人をセンチメンタルにしてしまう島。
そして「SO LONG」と言いたくなる・・・
そんな魅力がハワイにはあると思うのですが・・・
前述の通りマラニ・ビリューはマッキー・フェアリーと共にカラパナのオリジナルメンバー。
名曲「メニィー・クラシック・モーメンツ」のヴォーカルも彼である。
ビジュアル的にもマッキーの方が表に出がちだが、本当の意味でカラパナサウンドを
支えていたのは間違いなくマラニ・ビリューであろう。

B-5
ブラザー・ノーランド「ララバイ」
このアルバムを締めくくるのがB-1でジャワイアンを聴かせた
ブラザー・ノーランド。ここではまるで女性のような・・・優しい声で
家族の愛情の細やかさを歌っている。何気ないハワイの日常なんだろうけど
あたたかい歌だ。

ここでアルバムは終わる。

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ライナーノート
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キレイな写真集になっている。
ここで紹介されている写真は前述のニックカトウ写真集「MY HAWAII」からの抜粋。

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こんなシールのオマケも!

企画盤の宿命かもしれないが、25年経った今日までこのレコードはCD化されていない。残念なことにほぼ全曲がこのアルバムのための書き下ろしであるため、個々のアーティストのCDでも聴くことが出来ない。 マッキー・フェアリーの「グッド・タイムス・バッド・タイムス」のみ、後発のハワイアンAORコンピ(もちろん日本企画)には収録されたことがあった。 私は特に・・・マラニ・ビリューの「ソー・ロンク・トゥ・ザ・シティ」に思い入れがあったので ホノルルのオンラインショップなどマラニ・ビリューの名前で引っかかるCD探しまくったがやはり無かった。幸運なコトにブラザー・ノーランドは同83年に発売された彼のアルバムに「ココナッツ・ガール」と 「ララバイ(リトル・ララバイと曲名が変っているが)」が納められている。しかし。2曲ともこの「太平洋パラダイス」とはヴァージョンが違う。これは驚きました。


Greatest Hits

Greatest Hits

  • アーティスト: Brother Noland
  • 出版社/メーカー: Mountain Apple
  • 発売日: 1995/03/14
  • メディア: CD



こんな・・・いわば幻の名盤的なアルバムにも関わらず、評価・知名度共に低い。低過ぎる。 このあと、気を良くして「太平洋パラダイス2」も発売。(これは持っていません) その後、同シリーズとしてマッキーのソロとヘンリー・カポノの「コナウインズ」が発売された。
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しかし・・・どのアルバムもプロモーション不足なのか・・過小評価されてしまったのか まったくもって抹殺されたも同然。 アメリカンのロック、AORは好きで詳しいけど、ハワイ関係はまったく知らないって人が多いと思いますが、「ハワイ」という垣根やイメージを一度取っ払って・・・ハワイ出身のアーティスト聴いてみてはどうでしょうか?思わぬ発見がそこにはありかもしれません。

現在簡単に手に入るモノで、聴いて損は無い(私の主観ですけど・・・)ハワイ出身アーティストのアルバムを何枚か紹介して終わりたいと思います。

Thank You! MAHALO!



カラパナI(K2HD/紙ジャケット仕様)

カラパナI(K2HD/紙ジャケット仕様)

  • アーティスト: カラパナ
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2006/02/18
  • メディア: CD




エルア(紙ジャケット仕様)

エルア(紙ジャケット仕様)

  • アーティスト: セシリオ&カポノ
  • 出版社/メーカー: Sony Music Direct
  • 発売日: 2006/10/18
  • メディア: CD




Great Grandmother Great Grandson

Great Grandmother Great Grandson

  • アーティスト: Kapono Beamer
  • 出版社/メーカー: Orchard
  • 発売日: 2003/03/05
  • メディア: CD




マッキー・フェアリー・バンド

マッキー・フェアリー・バンド

  • アーティスト: マッキー・フェアリー・バンド
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2002/07/31
  • メディア: CD






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コメント 23

derosa84

コレとは全く違うモノだと思いますが友人がカマサミ・コングのDJでビーチボーイズやら色々入ったミュージックテープを買って金衛町浜辺りをよく車で流していました。そんな時代に長髪ヒゲずらのあの男と知り合いました。

コナウインズって清涼飲料水のCMに使われていましたよね。
by derosa84 (2008-06-15 22:56) 

PETTY

カマサミとビーチボーイズの絡みってあったかなぁ??
わからんです。
長髪ヒゲずら・・・・TAKASHIですかぁ〜?
コナウインズ飲んだねぇ〜。
by PETTY (2008-06-15 23:08) 

MASA

バブルを迎えた時代に、カマサミ・コングやこういうアルバムの存在が今やハワイが海外旅行の定番となった理由の一端を担ったのかもしれませんね。

過小評価というか、ハワイアンて今は聴いてる人が少ないので評価の対象にすらならないんでしょうね。
そうっすか、カマサミ・コング今日本に在住ですか。知らなかったなあ。


by MASA (2008-06-16 00:47) 

PETTY

MASAさん

>バブルを迎えた時代に、カマサミ・コングやこういうアルバムの存在が今やハワイが海外旅行の定番となった理由の一端を担ったのかもしれませんね。

それは絶対にあると思います。
ハワイ行かないでど〜するの??って時代でしたからね。
オアフ島以外の島に目が向けられたのもこの頃からじゃないでしょうかね。

>過小評価というか、ハワイアンて今は聴いてる人が少ないので評価の対象にすらならないんでしょうね。

まず、ハワイアンって定義が違うと思います。
このアルバムにはウクレレの音はまったくありませんしね。
せめて・・・今、ジャック・ジョンソンだのドノヴァンだのと言っている人達や、AOR通ぶっている若い人には聴いて欲しいなぁ〜・・・ハワイ発の音楽を。
by PETTY (2008-06-16 08:24) 

MASA

あ、そうですよね、ハワイ発信のロックですよね。
以前書きましたが、こちらの地元FM曲のNorth Waveのハワイからやっていた番組で、全然知らないいろんなハワイのアーティストの曲をたくさんかけまくっていましたが、アメリカ大陸産のロックやポップスとは違う何やら新鮮な響きがありましたねー。
by MASA (2008-06-16 15:29) 

PETTY

そうそう。ハワイ発信ってとこが肝ですね。
本土産には無いリラックス感や空気感があると思うのですが、
セシリオ&カポノのように、本土でセクションのメンバーバックにして作ったアルバムなど、いいアルバムなんだけど空気感とか違いますね。カリフォルニアサウンドになってしまう必要はないんですが・・・これは仕方ないことなのかもしれません。

by PETTY (2008-06-16 19:27) 

ベアトラック

ま、全く知らない世界です。
セシリオ&カポノ、カラパナの名前くらいは知っていますが・・・
by ベアトラック (2008-06-17 19:25) 

PETTY

そんな方にこそ聴いて欲しいなぁ〜!
by PETTY (2008-06-17 20:42) 

(・ω・)

お?太平洋パラダイス、愛聴盤でした。
ステッカーはもったいなくて貼れませんや。
売った覚えはないので何処かにある筈。。。(・ω・)
by (・ω・) (2008-08-10 19:23) 

PETTY

おおおおおお〜
じょえるはんでっか?
いらっしゃいまし。
嬉しいっす。このレコード知ってる方がいるなんて。

見つかったらアッチで紹介してくらはい。
by PETTY (2008-08-10 23:48) 

(・ω・)

もちろんでおま。

ってかこのレコード、店頭に置いて安く売るのも勿体無いので。。。

と思いつつ、気に入った誰かさんにあげちゃった気もする休日の午前三時。。。(ーωー)zzz

kalapanaのギタリスト(お名前失念)のソロアルバムが「サマー・フュージョン」というダサダサなタイトルなのですが、これが当時はクロスオーヴァーギタリストに人気だったBCリッチを弾きまくっていてなかなか好い。saxのマイケル・タツ・パウロのソロアルバムも永遠の愛聴盤なのれす。


海が見たい・・・。。。(ーωー)zzz
by (・ω・) (2008-08-12 03:06) 

NO NAME

>kalapanaのギタリスト(お名前失念)のソロアルバムが「サマー・フュージョン」

DJプラットさんでしたな。(^ω^;)

by NO NAME (2008-08-12 18:55) 

PETTY

ジョエルはん。
カラパナのハワイアンの側面は、やっぱクロスオーバー寄りでしたね。
しかし、いろんなブログやミクであるこれ書いているから、自分のキャラが時々わからんようになります(笑)
by PETTY (2008-08-12 21:55) 

(・ω・)

全てこのまんま自然体キャラで押し通しておりまつ!!(`・ω・´)

http://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/115017829
↑こんなとこでもあまり変わらん気が。。。
by (・ω・) (2008-08-12 22:53) 

PETTY

BOSSのタ〜ボディストーションは、にるゔぁ〜なごっこに必須ですね。
水原弘のサイン入り...おもろなブツがありますねぇ〜。
by PETTY (2008-08-14 19:03) 

(・ω・)

コマネチは狙いますた。(^ω^)

アナログ盤も真空管の音も聴いてない方々がエフェクターのサウンドがどーのこーの言ってくれる昨今の音楽世界でつ。
by (・ω・) (2008-08-15 15:26) 

PETTY

駒根知売れるといいですね。

>ナログ盤も真空管の音も聴いてない方々がエフェクターのサウンドがどーのこーの言ってくれる昨今の音楽世界でつ。

確かにそうですね。
最近、高音質なCDがアレコレ出ていますけど、耳が痛いものが多く、結局はアナログの音圧が気持ちいいなぁって・・・
つくづく思います。
by PETTY (2008-08-15 21:34) 

(・ω・;)

コマネチ売れますた。。。ビックリ。

ところで、よそのレコード屋さんにも行くのですが、店内はCDを大音量でかけてて、耳が痛いです。。。(TωT)
by (・ω・;) (2008-08-23 15:05) 

PETTY

じょえるはん
「こんなレコード誰が欲しがるんだシリーズ」なのに・・・
売れてしまったなんて!これも北京効果か?はたまた駒根知マニアに仕業か!!!!
スパイアタッシュ録音機もスゲ〜ですな。

CDの大音量はキツいですね。
それなりの機材でそれなりのCDなら、まだ我慢できるんでしょうけど。
by PETTY (2008-08-23 15:43) 

修業僧

私も持っています、アナログ盤。
大好きなアルバムの一枚です!

それに「So long to the city」も。

先日CD版を購入し、なんとなくwebでアナログ盤を検索に、このページにたどり着きました。

大感激!!

しばらく前にマラニ・ビリューのライブに行きましたが、勿論「So long to the city」は歌いませんでした。

いつかは生で聴きたいです。

Vol.2のCDも買っちゃおうかな・・・。
by 修業僧 (2010-08-10 21:34) 

PETTY

修業僧さん、はじめまして!
CDになっていたんですねぇ〜。驚きました。
早速オーダーしました。

>しばらく前にマラニ・ビリューのライブに行きましたが、勿論「So long to the city」は歌いませんでした。

そうですか〜。結構日本来ているようですよね。
「So long to the city」はこのアルバムにしか納められていないナンバーなのでレアなトラックですよね。名曲です。
ホント、生で聴いたら感動しちゃうんだろうなぁ〜。

修業僧さんが書き込みしてくれなかったら、CD化を一生知らずにいたかもしれません。
ありがとうございます。感謝です。

CDが届いたら、久しぶりにハワイネタでも書きたいです。

その時はまた是非!!
by PETTY (2010-08-20 12:45) 

kikuno

偶然、このブログに出会いました。
この太平洋パラダイスをつくった本人です。当時CBSソニーで洋楽大物ばかりやっていたので、そのすきまをぬって好きなハワイものを友人のニックとkONGに頼んで制作しました。私も洋楽昔話ブログを最近始めました。そのネタで83年、自分がつくった太平洋パラダイスのネタがネット上に転がってないか調べてました。これジャケッ変えましたが7年前にCD化しましたよ。インディーズ盤でビレヴァン用に出しました。その頃、私がUSENへ転職して、ユーズミュージックという会社にいました。そこの発売でタイトルはパシフィックパラダイスとカナにしました。商品、気に入って頂きありがとうございました。32歳の時につくりました。

ちなみに、私のブログは機会あったら覗いてください。
業界のカタスミで細々と~涙のサンダーロード
by kikuno (2017-04-08 23:41) 

thunder road

私のブログにお返事頂き恐縮しています。
こちらのブログでこのアルバムが紹介されている記事を見た時、思わず目を疑いました。まじに涙くみましたよ。本当です。
35年前に創った商品が、10年近く前とはいえ、ネットに紹介されているのって、ネット社会の素敵さですね。

それにしても、マニアックに色々なもの聞いてらっしゃるのですね。
発信側として、お気楽になっていた商品沢山あります。恥ずかしく思います。
by thunder road (2017-04-13 19:17) 

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